【タコピーの原罪】感想

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今回、紹介する漫画は発行部数140万部突破、2025年にアニメ化する「タコピーの原罪」です。

第一話はこちらで読めます。

あらすじ

ハッピーを広めるために地球にやってきたハッピー星人のタコピーが、悲惨な生活を送る小学4年生のしずかの笑顔を取り戻すべく、不思議な力をもつハッピー道具で問題を解決しようとするが…

感想

 「タコピーの原罪」は、タイザン5先生が「陰湿なドラえもん」がやりたいと思って描かれた作品で、タコピーがハッピー道具を主人公に渡そうとするが見向きもされず、ハッピー道具を言いながら、主人公をハッピーにするどころか、「仲直りリボン」は首吊りの道具に使われ、「ハッピーカメラ」は撲殺の凶器に使われて、とても陰湿で酷いです。

主要登場人物の境遇も、「ドラえもん」の登場人物みたいに健全ではなく最悪で、壮絶ないじめに受けていたり、親が病んでいたり、毒親だったりしてヤバいです。

 タコピーがハッピー道具で、主人公たちを助けようとしますが、助けるどころか事態が悪化する一方で困ったことになってしまいます。

 そして、もうどうしていいのかわからないタコピーは、ある人物に「助けてあげようなんて思うのが間違えだった」と言われ、タコピーは気づきます。

 助けてほしい人の気持ちもわからず、話も聞かず、何もわかろうとしないで、独りよがりで助けようとするのが間違いだったことが。

 助けてほしい人がいれば、ひとりにしないで、おはなし、対話することが大事だと。

 まとめると、子どもがいるのに不倫、浮気するのはダメ。ゼッタイ。以上です。

「タコピーの原罪」ができるまで

 ここでは「タコピーの原罪」がどのようにして生まれたのかを紹介します。

陰湿なドラえもんが描きたい

 タイザン5先生が担当編集者に「好きな題材で描いてみては?」と言われ、タイザン5先生は「ドラえもん」が好きだったので、「陰湿なドラえもん」をやりたいと思いついたのがきっかけです。

 あとタイムリープものにしたら、連載としてつづけられると思ったそうです。

 アニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」も参考にしたそうです。

「タコピーの原罪」制作秘話

 「タコピーの原罪」を連載会議した結果、「この作品は2巻完結がベストではないか?」と意見があり、それを伝えられたタイザン5先生は、2巻で収まるように全話のプロットを練ったとインタビューで答えていました。
大まかなプロットは1~2週間で完成し、何話でなにをするのかも全話分作ったと答えてました。

 プロット完成後、次はネーム作業ですが、最初に大まかなネームを担当編集者に送り、打ち合わせをして、2,3回の直しを経て、大体2日くらいで決定稿完成したそうです。
 1話目の作画に入る頃には9話分のネームが出来ていたと答えていました。
 ネームで大事にしていたことは、冒頭と引き、最初と最後のインパクトを出すことを大事にして描いていたそうです。

 作画は大体5日で1話完成しましたが、7日掛かる日もあったそうです。
 作画で大事にしていたことは、顔のアップの大ゴマを意識していて、特に大事なセリフの時は、分かりやすいシンプルな真正面の顔を描くようにしたそうです。
 絵も読切の時はアニメの作画みたいに少ない線で描いていましたが、「タコピーの原罪」では表情をちゃんと描こうと、頬の線などを描いて情報量を増やしたと話していました。

コマ割りも、スマホで読まれることを意識して、コマ数が多いと読みにくいと思い、コマ数をできるだけ減らし、フキダシも読みやすくするため大きくしたと答えていました。

作者 タイザン5 先生について

好きな漫画家

 タイザン5先生が好きな漫画家は浅野いにお先生で、作品の中で一番好きな作品は「おやすみプンプン」と答えていて、タイザン5先生は初期の読切を描くときに、コマ割りや背景の描き方に影響を受けたと話していました。

好きな映画・アニメ・小説・ゲーム

タイザン5先生は映画、アニメ、小説、ゲームなど、いろいろ見ていて、アニメで好きな作品は「宇宙よりも遠い場所」で、ゲームは「UNDERTALE」が面白いと答えていて、小説は重松清作品伊坂幸太郎作品をよく読んでいるそうです。

あと好きな映画は「トレインスポッティング」と「2人のローマ教皇」で何回も繰り返して観たと答えていました。

ジャンプルーキー!に投稿した理由

タイザン5先生がジャンプルーキー!に投稿した理由は、有名な投稿サイトだったので何となく投稿したとインタビューで答えていましたが、ジャンプルーキー!で受賞したら、すぐにジャンプ+で読切が描けて良かったと答えていて、他の投稿サイトだと、担当編集者が付いても、即座に読切が描けず、ジャンプルーキー!だと、この工程を飛ばせるのが良いと答えていました。

あと、ジャンプルーキー!の良いところは、多様な題材の読切が掲載されていて、雑誌のカラーに縛られずいろいろなジャンルの作品が描けるのが良いと答えていました。

読切作

初投稿作「賛歌」

 あらすじは、人類が絶滅の危機にある未来の世界で、草木が生い茂った教室で教師と女子校生ひとりが授業していて…という話です。

 本当に初めて漫画を描いたのかというくらい完成度が高い作品です。

 貴志祐介先生の「新世界より」が好きな方にはオススメの漫画です。

 「賛歌」はこちらで読めます。

安〇総理と麻〇財務大臣のBL漫画!?読切 「同人政治」

 あらすじは、安〇総理と麻〇財務大臣のBL漫画を秘密で描いている大学2年生の主人公が、金髪のガラの悪い先輩にBL漫画を描いていることがバレて、その先輩に「漫研に入って夏コミに出てくれ」と言われて…という話です。

 政治を題材にして、こんなに面白い漫画を描けるとは凄いです。

 「同人政治」はこちらで読めます。

「ヒーローコンプレックス」

 あらすじは、陸上選手を夢見た主人公が、今はしがない会社員になり、自分よりも下に思っていた内気な弟は、夢を叶え人気漫画家になって、弟にコンプレックスを抱いた主人公は…。

 北野武監督の「キッズリターン」が好きな人にはオススメな作品です。

タイザン5先生は「漫画家の友達が主人公をネタにしてきて、それが嫌だ」という話を思いつき、担当編集者と打ち合わせして、展開を派手にしようと収入格差をつけたり、分かりやすいように兄弟にして作品を作ったとインタビューで答えてました。

 「ヒーローコンプレックス」はこちらで読めます。

「キスしたい男」

 あらすじは、たまたまテレビでハリウッド映画を観た主人公が、その映画に出演している女優に惚れて、その女優にキスしてもらおうと、バイトで目標の100万円を貯めて会いに行こうとするが…。

 タイザン5先生は最初、主人公がアメリカに行く目標のためにTOEICの試験を受ける話を作っていましたが、上手くいかず、担当編集者との打ち合わせで、ストーリーの中の主人公のトラウマみたいな苦悩が面白いと言われ、話の主軸を変更して、「キスしたい男」が完成したと話してました。

「キスした男」はこちらで読めます。

まとめ

 ちなみに「タコピーの原罪」の発音は、「タクシー」のように、「ピー」の部分で下がるのではなく、「マヨラー」や「柿ピー」ように、「ピー」の部分が上がる発音だと、集英社の広報担当者が答えてました。

おしまい。

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