【ルリドラゴン】感想 ドラゴンじゃないよ、龍だよ。

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今回紹介する漫画は「ルリドラゴン」です。

第一話はこちらで読めます。

あらすじ

母親と二人で暮らしている女子高生のルリは、朝目覚めると頭にツノが生えていて、母親にツノのことを言うと、特に気にしない様子で父親は龍だからと言って会社へ出勤し、ルリもツノが気になるが学校へ行くが…

感想・考察

感想

ジャンプで連載しているので、いろんなドラゴンやドラゴンスレイヤーなどが登場して戦うバトル漫画と思って読んでみたら、女子高生の日常系漫画だったので驚きましたが、読んでみたら結構面白かったです。

考察

ずーっと休んでいるルリのクラスメイトの金尾くん

ルリのクラスメイトに金尾くんという男子生徒がいますが、さりげなくセリフで担任の先生が「また、金尾休みかー」とか、ルリが「金尾くん、何で休んでるだろ?」と言いますが、誰も金尾くんがどんな人か言わないので気になります。もしかしたら結構重要な人物なのかもしれません。

何のための龍の能力?

休み時間にルリがクラスメイトの前で、電気を放出する能力を見せていたら、クラスメイトの吉岡くんが「何のためだよ、それ」と言い、「体に害をきたしてまで起きる体機能だから、何か理由がるだろ?」と言って、ルリが「確かに」と言い、ここでチャイムが鳴り、話が終わってしまいますが、どんな理由があるのか気になります。

刀型の傘

ルリの家の傘立てに刀型の傘がありますが、ルリの母親がルリに傘を持って帰るのを忘れたら次は刀型の傘だからと言い、ルリが嫌だと言うシーンがありますが、1話目から読み直したら、1話目に刀型の傘が登場していて、激務な週刊連載中にわざわざ作画に時間が掛かる刀型の傘、しかも刀の鍔の部分も描き込んで登場させるには何か理由があるかもしれません。

ルリが暴走する伏線?

ルリと母親がスポッチャ的な場所でサッカーをしながら会話するシーンがありますが、そこでルリが母親に「街でも破壊し始めたら絶対に止めてくれよ?」と言うシーンがありますが、もしかしたらルリの龍の能力が暴走して、母親が暴走を止める行動をするかもしれません。
その時に刀型の傘を使うかも?

ドラゴンと龍の違い

ルリがドラゴンと龍の違いが気になったシーンがありますが、著者も気になったので調べてみました。

西洋のドラゴンは元々は毒蛇で人間に害を与える存在で、あとキリスト教の中では悪魔側で悪いものとされていますが、

東洋の龍は、元々川の象徴で洪水を起こして被害を与えますが、同時に恵を与える良いものとされています。

もっと詳しく知りたい方は山田五郎先生の動画を見てください。

鯉のぼり

あとルリが鯉のぼりを見ながら日本の龍って確か鯉?というシーンがありますが、調べてみたところ、鯉のぼりの風習の元になった、中国の言い伝えがあり、その言い伝えは中国の黄河に竜門と呼ばれる急流の激しい場所があり、もし鯉がこの急流を登ることができたなら龍になるという伝説がありました。この言い伝えから「登龍門」という言葉ができました。

「ルリドラゴン」はルリが登龍門を突破して「龍」になる物語かもしれません。

作者 眞藤 雅興先生について

作者の眞藤 雅興先生は1998年8月3日生まれで、出身は鹿児島県です。

漫画家になるため、17歳で高校を中退し上京。

半年かけ、51ページの読切を描き、2016年6月に集英社ジャンプ編集部に初持ち込みをします。

初持ち込みで良い評価を期待していなかったみたいですが、見てくれた編集者に褒められて、そのまま担当が付くことになります。     

持ち込んだ作品をそのまま新人賞に出したら、8月末に担当編集者から佳作を取ったと連絡があり、あと受賞作が増刊に載ると伝えられ、もう一本読切を描いて、同時掲載を狙ってみるか?と言われて、眞藤先生はもう一本読切を描きます。

翌年2017年の 金未来杯にエントリーし、受賞します。

2018年、金未来杯を受賞してから、新作をたくさんボツになり、ようやく読切「COUNT OVER」がジャンプ本誌に掲載されます。

それから2年半後の2021年「ジャンプ GIGA 2021 WINTER」で読切「ルリドラゴン」が掲載されます。 
作者紹介のページもコメントで「漫画の描き方を忘れつつですが、楽しんで描きました」と書かれていて、漫画を見たら、久々に線を引いた感じで、本当に漫画を描いてなかったと思われます。

今までトントン拍子で新人賞を取り、金未来杯を取り、それからやっと掲載できた自信作「COUNT OVER」で、おそらく連載を取ろうとして、連載が取れず、燃え尽き症候群になったかもしれません。

読切「ルリドラゴン」のアンケートの結果が良かったのか、翌年の2022年6月に週刊少年ジャンプで「ルリドラゴン」が連載されます。

連載開始から人気がありましたが、8月に眞藤先生の体調が悪くなり休載することになります。

そして2024年2月に連載再開を発表し、デジタル版「週刊少年ジャンプ」と「ジャンプ+」で隔週連載することになります。

作品

シン・桃太郎! トレジャー新人漫画賞 佳作受賞作「Twin Peach」

「Twin Peach」はこちらで読めます。

【あらすじ】
人間と鬼が戦争し、戦争に敗れた鬼は滅びた。戦争から三年後、街で生き残りの鬼が人間に見つかり、殺されそうになったところを桃太郎に助けられるが…

【感想】
眞藤 雅興先生が17歳の時に描いた漫画です。
当時、眞藤 雅興先生の好きな漫画が「ワンピース」で、その影響が色濃く出ています。
画力も高く、

飛べない天使⁉ 読切作「SKY CROW」

「SKY CROW」はこちらで読めます。

【あらすじ】
天使だけが住んでいる島に、ただひとり翼が無く飛べない天使のシロウは、悪魔退治で最も優秀な戦士、大天使ミカエルに憧れて、自ら人工の翼を作り飛ぶ練習をしていたが、ある日、天使だけがいる島に悪魔が襲撃し…

【感想】
2作目でも、「ワンピース」の影響が色濃く出ています。
題材も話もありきたりですが、上手くまとまっています。

私のパンチを受けてみろ! 2017年 金未来杯受賞作 「除冷師 煉太郎の約束」

「除冷師 煉太郎の約束」はこちらで読めます。

【あらすじ】
ある日、普通の女子高生の賀上 郡は氷の化け物「鬼」に襲われるが、鬼狩りの「徐冷師」死島 煉太郎に助けられる。しかし、その後も鬼に何回も襲われて、徐冷師に守られるが、賀上 郡には鬼に襲われる理由があり…

【感想】 
話の構成が良く出来ています。

206人の囚人をぶった斬る!サムライアクション 読切作「COUNT OVER」

「COUNT OVER」はこちらで読めます。

【あらすじ】
ある日、男が現れ、アメリカ中の監獄から約200人の囚人を解き放ち、その男は脱獄者を率いて数々の大事件を起こした。ニューヨークの路上に武装した囚人たちが現れ、警察と交戦中に奇妙な義手を付け、刀を持った少年が現れ…

【感想】
前作「徐冷師 煉太郎の約束」が金未来杯受賞してから、新作をたくさんボツにされ、ようやく掲載された作品です。

作画もアクションも凄く、あと47ページの読切作品なのに、敵の囚人キャラが大勢登場しますが、どれもキャラが立っていました。この作品からスクリーントーンの使用が減っています。

著者は掲載時に読みましたが、とても面白かったので連載するだろうと思っていましたが、連載されませんでした。

ルリのお父さん登場!? 読切版 「ルリドラゴン」

「読切版 ルリドラゴン」はこちらで読めます。

【あらすじ】
母親と二人暮らしの女子高生ルリは朝目覚めると頭にツノが生えていた。
ツノの事を母親に言うと、父親は「龍」だと言われ、会いに行くことになり…

【感想】
前作の読切「COUNT OVER」から2年半後、ようやく掲載された読切版「ルリドラゴン」です。
作者紹介のページのコメントで、「漫画の描き方を忘れつつですが、楽しんで描きました。」と書かれていて、ほとんど漫画を描いていなかったと思われます。

17歳で新人賞佳作を受賞し、受賞作と読切の2作品を同時掲載、そして19歳で金未来杯受賞。
ここまでトントン拍子で進んでいましたが、受賞後から数々の漫画がボツになり、ようやく掲載できた自信作、読切「COUNT OVER」。

ネットでの評判は良く、連載すると思われましたが、アンケートの結果が良くなかったのか連載されませんでした。

ここから空白の2年半、特に情報はなく、燃え尽き症候群になったのか、漫画を描くのが嫌になったのか、他の理由でメンタルがやられたのか、病気になったのか、真相はわかりません。

ちなみに、眞藤先生の憧れの漫画家は「ワンピース」の尾田栄一郎先生で、尾田栄一郎先生も17歳で「WANTED!」で手塚賞準入選受賞し、22歳で「ワンピース」を連載していたので、プレッシャーや焦りがあったかもしれません。

読切版「ルリドラゴン」ですが、今までの作品はバトルものが多かったですが、今回はバトルものではなく日常系で、あとキャラクターデザインも今までの作品とは変わっていて、作画もほぼスクリーントーンを使用しないで、線で陰影を表現する作画になっていて驚きました。

空白の2年半で、何があったのか気になります。

作画

「除冷師 煉太郎の約束」ではスクリーントーンを使用した作画が多く、「COUNT OVER」ではスクリーントーンの使用率は下がりましたが、2年半後に掲載された読切版「ルリドラゴン」では、ほぼスクリーントーンは使用されず、線で陰影をつけています。久々に漫画を描いたのか、線は荒い感じがします。

連載版「ルリドラゴン」では、勘を取り戻したのか、線もキレイに引けていて、白と黒のバランスも良く、好きな作画です。

好きな漫画・アニメ

ここでは眞藤先生が好きな漫画、アニメを紹介します。

ワンピース」、「ヒロアカ」、「ハイキュー」、「鬼滅の刃」、「ロボレーザービーム」などのジャンプ系の作品が多いです。

ジャンプ系以外では、「上野さんは不器用」、「極主夫道」、「荒ぶる季節の乙女どもよ」です。

アニメ作品では「氷菓」が好きと答えてました。

まとめ

ネットで眞藤先生は口(くち)フェチと書かれていましたが、眞藤先生は自ら口フェチではなく、女の子の部屋着フェチとコメントとしていました。

おしまい。

コメント

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