今回、紹介する漫画は「SMOTHER ME 」です。
第一話はこちらで読めます。

あらすじ
デトロイトの裏社会で生きる少年・アキオは、親に売られ、殺し屋「蛇」として生きることを強制されていた。感情を押し殺し、命令通りに人を殺す日々。しかし、盲目の少女・リンと出会い、彼の中で何かが変わり始める。
「俺は、何のために生きているんだ?」
殺し屋としての自分と、人としての自分。リンとの関係を通じてアキオは「生きる理由」を探していく。だが、彼の過去と運命がそれを許さない。
感想・見所
孤独な殺し屋の成長と葛藤
主人公のアキオはただの冷酷な殺し屋ではなく、過去の傷を抱えながらも、盲目の女性リンとの出会いによって「人間らしさ」を取り戻そうともがきますが、殺し屋という立場がそれを許さない。この葛藤が物語に深みを与えてます。
タイトル「SMOTHER ME」に隠された意味
「SMOTHER」とは「窒息させる」「抑え込む」という意味ですが、物語を読み進めることで、このタイトルに込められた本当の意味が見えてきます。
スタイリッシュなアート
下元朗先生の作画はシャープで無駄がなく、モノクロの世界に鋭い陰影が映えます。
「SMOTHER ME」が面白いと思った方にオススメの作品
映画「レオン」
リュック・ベッソン監督による名作アクションドラマ。無口な殺し屋レオン(ジャン・レノ)と、家族を殺された12歳の少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)の交流を描いた映画です。
マチルダは復讐を誓い、レオンに殺しの技術を学ぼうとしますが、次第に二人の間には奇妙な絆が生まれます。
狂気の悪徳警官スタンスフィールドを演じるゲイリー・オールドマンの演技が必見です。
映画「街の灯」
「街の灯」(1931)は、チャールズ・チャップリンが手がけた名作サイレント映画です。
貧しい浮浪者と目の不自由な花売り娘の純粋な愛を描き、特にラストシーンは映画史に残る名場面として今も語り継がれる不朽の名作です。
映画「ジョン・ウィック」シリーズ
「ジョン・ウィック」シリーズは、キアヌ・リーブス主演のスタイリッシュ・アクション映画です。
愛犬を殺され復讐に立ち上がった元殺し屋ジョン・ウィックが、裏社会の掟の中で壮絶な戦いを繰り広げます。
ガン・フーと呼ばれる銃撃戦と格闘を融合させたアクションが特徴で、緻密なカメラワークと洗練された演出が魅力で、続編では壮大な裏社会の世界観が広がり、息をつかせぬ戦闘シーンがさらに進化。
シンプルなストーリーながら、アクション映画の新たな基準を築いたシリーズです。
漫画「CANDY & CIGARETTES」
「CANDY & CIGARETTES」は、元警官の老人と少女殺し屋がバディを組むクライムアクション。
引退後に裏の仕事を請け負うことになった老人・平賀は、無邪気ながらも冷徹な小学生の暗殺者・美晴と共に、巨大な陰謀に巻き込まれていく。シリアスな展開と軽妙な掛け合いが魅力の、痛快でスタイリッシュなアクション漫画です。
漫画「9番目のウツロ」
ポストアポカリプスもので。世界が滅んで300年後、旧世界の遺物を回収する者たちの話です。
「SMOTHER ME」の絵が好きな人は、シマ・シンヤ先生の絵も好きだと思うので読んでみては、いかがでしょうか。
下元朗 先生について
下元朗(しももと ひろし)先生は、週刊ヤングジャンプ月例新人漫画賞 シンマン賞にて、「モーニング・キルズ・ミー」で佳作を受賞。
荒木飛呂彦漫画賞にて、製薬会社の実験で廃液から発生した独人間が主人公の「酸性の斑体」が準大賞を受賞しています。受賞作はこちらで読めます。
あと10ページのショート読切の「無量多数の愛」や「わし!同期斬りまくってるけど元気にやってます!」、「〇」。
通学路で少年が転校生の少女たちとぶつかりまくる「ギャル道」
神が留守の間、地球を預かることになった下級天使が主人公の「第八天使おるすばん基地局」
西暦4050年でカレーを作る「CURRY AND RICE AND THE SUN」
高校生の青春譚「生徒と徒」
赤ちゃんのハイハイをレースにした「ハイハイレーサーズ」
悪の幹部のルームシェアの「ヴィランガールズ」
UFOを駐車するだけの漫画「P!U.F.O.」
不良専用アプリで喧嘩相手をマッチングする漫画「YANKEE MATCH」
自爆して勝とうするだけの漫画「石川爆発」
などなど読切が多い漫画家さんです。
まとめ
全2巻と、綺麗に纏まっているので、短編が好きな方は読んでみてはいかがでしょうか。
おしまい。

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